寺島文庫

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2014年第38号より2013年第32号より

【TOKYO イノベーションリーダーズサミット】
(寄稿)ナジック学生情報センターグループ 

 1月29日(水)、大企業とベンチャー企業の提携やM&Aといったオープンイノベーションを促進するためのイベント「TOKYOイノベーションリーダーズサミット」が経済産業省後援・松島みどり副大臣出席のもと開催され、大企業約100社とアーリーステージのベンチャー約500社が参加しました。
 イベントでは、約2時間の中でベンチャー企業が1社3分間の持ち時間で大手企業経営者に対し、新たなビジネスの創出に向けたプレゼンテーションを行いました。
 また、ナジック学生情報センターグループ、ナジック・アイ・サポートが募集した約100名もの学生がイベント運営に貴重な役割を果たしました。有給型インターンシップ「ワークプレイスメント」のプログラムで派遣された学生は、都内36大学の学部1年生から修士2年生までを含み、みねるばの森ゼミナールに出席した学生にも参加いただきました。
 参加学生からは、「貴重な体験になった」「ベンチャーの熱意の籠ったプレゼンに感動した」「大企業の厳しいフィードバックに仕事の厳しさを痛感した」などの感想がありました。学生の真剣で機敏な対応や企業間の会話を興味深く熱心に聞き入る様子は、多くの企業参加者から好感をもって受け入れられ、学生参画型のイベント運営においても高い評価を得ました。
 本イベントを契機として、参加企業600社に対して未来創造型就業体験「ワークプレイスメント」の展開を図っていく予定です。
 

【TOKYO イノベーションリーダーズサミットウェブサイト  http://www.dreamgate.gr.jp/jsn/ 】
  

2014年第37号より2013年第32号より

【多摩大学 「社会工学研究会(インターゼミ)」のご紹介】

 毎週土曜日、寺島文庫ビル3階にある多摩大学サテライト教室には、多摩大学の2学部と大学院から34名の学生が集まります。彼らは「社会工学研究会(インターゼミ)」のメンバーであり、寺島学長をはじめ13名の教員の指導を仰ぎつつ、5班に分かれてそれぞれのテーマを研究しています。
 各班は1年間を費やしてフィールドワークと文献研究等を行います。昨年12月には研究発表を行い、現在は最終論文を執筆中です。インターゼミは、外部専門家や関係者とも連携しつつ、世代を超えて熱い議論を重ねていく「創造的問題解決能力」の鍛錬の場といえます。(執筆協力・多摩大学学長室 高野智氏)

【2013年度 各班のテーマ】
・アジアダイナミズム班
  「日本とユーラシアの交流―飛鳥寺を手掛かりに―」
・多摩学班
  「『三多摩壮士』はなぜ生まれたのか?-自由民権運動にみる多摩のDNA-」
・サービス・エンターテインメント班
  「顧客・従業員満足度に関する考察―多摩大生が企業を選ぶ際に最重視すること-」
・地域班
  「湯河原の地域活性化―介護者うつへの提案」
・環境・エネルギー班                     
「スマートユニバーシティ構想―環境を考える学生の育成、地域への発信と貢献-」

※各班の最終報告は多摩大学ウェブサイトに掲載予定。 
 



【多摩大学と帝塚山大学による大学間連携】
     
 
 2010年に多摩大学と帝塚山大学が「学術交流に関する包括協定」を締結以来、学生の交流が活発に行われています。2013年10月28日・29日には、多摩大学インターゼミ・アジアダイナミズム班(金美徳教授、バートル准教授と学生6名)と、帝塚山大学(鷺森浩幸教授、清水昭博准教授と学生4名)の両校で合同ゼミ「東アジアのなかの飛鳥寺」を初開催しました。
 多摩大学からは「日本とユーラシアの交流-飛鳥寺を手掛かりに-」、帝塚山大学からは「吉川真司『飛鳥の都』について」と題し研究成果の報告がなされました。さらに多摩大学インターゼミ・アジアダイナミズム班は、飛鳥寺をはじめ多くのフィールドワークを実施、実際に自分の足で古代にアジア・ユーラシアとの交流が行われた地に立ってそれぞれ想いを馳せていました。今後も同様の合同ゼミが実施される予定です。
 ※詳細な活動報告は、多摩大学・帝塚山大学の公式ウェブサイトをご覧ください。



【帝塚山大学 特別公開講座】

 
 2013年11月29日(金)、大阪商工会議所国際会議ホールにて、帝塚山大学特別客員教授を務める寺島実郎を講師に迎え、「世界の中の日本 - 我々はどこへ進むべきか」をテーマに特別公開講座が開講されました。毎回多くの聴講者にご参加いただき、特別公開講座としては今回で8回目となりました。次回は2014年度前期の特別公開講座として2014年6月14日に開講予定です。
※募集要項等は、帝塚山大学公式ウェブサイトに掲載されますので、是非ご覧ください。(http://www.tezukayama-u.ac.jp/

  


2013年第36号より2013年第32号より

【留学生の就職事情】
(寄稿)ナジック学生情報センターグループ 

 平成25年度、4大・短大卒55万9千人のうち正規雇用の就業者は36万2千人に止まり、非正規雇用者を含める進路未定者は12万4千人で全卒業生の22%強占めています。
 また、在日留学生の状況はより深刻で、我が国の大学・大学院を卒業する留学生2万2千人のうち約9千人が日本に留まらず帰国ないし他地域に移動し、卒業後日本での在留を選択した1万3千人のうち約3千人は進学も就職もできない現状です。
 一方、海外展開を行う日本企業は大企業のみならず中堅・中小企業まで幅広く多種多様になってきています。これら企業にとって、進出先の現地人材確保は最重要課題で、日本の文化と自国の文化双方を理解している留学生が注目されているものの、企業・学生双方に就労のための正確な情報が提供されていないのが実情です。
  これらの実情を踏まえ、ナジック学生情報センターグループでは、学生就業体験事業「ワークプレイスメント」プログラムや日本企業を招いたセミナーを通じて日本企業のダイナミズムや現場の強さを経験することにより、日本人学生や留学生がこれら企業で活躍する機会を創出していきます。

※ 上記の写真は、日本と中国における企業と学生の価値観の違いを、文化の違いから導き、気づかせるセミナーの様子。
  とにかく「自分」を強く主張する留学生には、採用する側の目線に思い至らせ、気づかせる効果があります。
  日本語による活発なコミュニケーション、特にグループワークや面接を意識した企業人との会話を促すため、講師は一人一人に問いか 
  け、話を引き出し、セミナーへの参加意識を高めることから取り組んでいます。。


2013年第35号より2013年第32号より

【ワークプレイスメントの自治体との取組】
(寄稿)ナジック学生情報センターグループ 

 寺島実郎先生にご指導いただき、ナジックが全国の大学や地方自治体等と協力して展開中の学生就業体験事業「ワークプレイスメント」を活用したインターンシッププログラムが、2013年6月「三重県・中小企業の魅力体験緊急雇用創出事業」に採択されました。三重銀行から推薦された県内企業と東海地域インターンシップ推進協議会(会長:濱口道成名古屋大学総長)を通じ募集した学生をマッチングさせ、夏季休暇中に4名の学生が就業体験を行いました。
 11月8日(金)、本プログラムを終えた学生4名による企業の魅力を伝えるプレゼン「MIE1GP」が「リーディング産業展みえ(四日市ドーム)」会場にて開催されました。学生のプレゼンに対し、学生の成長・企業の魅力・提案の良さの3つの観点から来場者が審査を行い、学生にはワークプレイスメントとその意義をご紹介くださっている寺島先生の著書『何のために働くのか-自分を創る生き方』をナジックより贈呈させていただきました。学生は、「充実した就業体験に加え、プレゼンに挑戦し、自分自身の成長を実感でき達成感を感じた。」と話しており、来場した学生からは「県内中小企業の魅力が伝わってきた。是非やってみたい。」との感想が聞かれました。


 

2013年第34号より2013年第32号より

【寺島文庫塾 活動紹介】
第3回 アジアの安心・安全に関する技術基盤研究会
 

 2013年10月4日(金)、文庫Caféみねるばの森において、日本ロボット学会主催による第3回「アジアの安心・安全に関する技術基盤研究会」が開催されました。本研究会は、日本の産官学連携により、アジアの災害に関する技術基盤プラットフォーム構築及び交流を如何に進めるべきかを考察するために2013年1月に設立、第3回となる今回の研究会のテーマは、「災害対応とライフケア」で2名の発表者がプレゼンテーションを行いました。当日の模様に関しては、北海道大学大学院情報科学研究科准教授の田中孝之様よりご寄稿を頂きましたので以下掲載いたします。

【寄稿】 田中孝之氏 (北海道大学大学院情報科学研究科准教授)

 1人目の発表者である産業技術総合研究所の大場光太郎氏は、「気仙沼絆プロジェクトにおけるライフケア」と題した講演を行いました。その要旨は、気仙沼市の仮設住宅にて実施されているロボット技術を活用した被災者の生活支援に関する事例と今後の可能性についてでした。例えば、トレーラーハウスや浄化槽などのインフラ設置と、ライフケアのためのロボット技術、通信技術を適切に使用することにより、仮設住宅の住民に社会参加の機会を提供することが可能となります。また、社会参加レベルをより向上することにも貢献できます。こうしたロボット技術の応用によって、仮設住宅における生活を余儀なくされている住民の「積極的活動レベル」と「生体機能レベル」の低下を抑制することが可能となり、廃用症候群の予防ともなり、ひいては住民間のコミュニティを維持することも期待できるのです。こうした分野にロボット技術が有効活用されていることが大場氏より紹介されると、住民と一体となって取り組む活動の将来における可能性に、参加者から多くの質問が相次ぎました。
 次に、北海道大学の田中孝之からは 「軽労化スーツによる生活復旧支援」と題する発表が行われました。具体的には、震災後の瓦礫残土除去にあたるボランティアの身体ケアに筋力補助スーツが活用された実例が紹介されました。そして、震災後の迅速な対応が可能な体制の在り方を巡り、その中に占める技術の重要性について説かれました。
 日本の誇るロボット技術が災害対応に役立つこと、さらにはアジア・世界に貢献していくことを目指し、寺島文庫を舞台として社会政策など多様な分野とのシナジーが拡がっていくことが期待されます。