Wednesday, Dec 13th

Last updateWed, 13 Dec 2017 5pm

You are here: Home 寺島文庫塾 寺島実郎戦略経営塾

 

   ~少数精鋭で時代を考え、あらゆる変化に主体的に行動する経営者の育成を目指して~

  寺島実郎戦略経営塾は、寺島文庫を基点に中堅企業経営者、次世代経営者の育成と相互連携を通じた日本の産業力強化を主な目的として、2011年に誕生しました。
   本塾は、①経済・産業等の在るべき姿といった思想の探求、②各経営者の経営の基軸を踏み固めるための世界観、歴史観の深化、③寺島塾長が参画する産官学各界の各種活動との連携による未来志向の問題意識の共有、④塾生の主体的な参画を通じた塾生間のシナジーの創出を実現する場として着実に進化しております。
   また、昨今では各地域における経営者育成を通じ、地方創生に向けた取り組みへも参画しております。この活動を、日本経済の現場を担う経営者の志の高いネットワークとして、大きな運動体に成長させていきたいと考えています。


 ☆「寺島実郎の未来先見塾-時代認識の副読本」(毎週金曜日よる8時59分よりBS11にて放送)へ、
  戦略経営塾塾生がご出演されました

  本塾の様子も紹介されておりますので、下記リンクよりご視聴ください。


  <2015年9月11日(金)放送>
  http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46126

 

◇寺島実郎戦略経営塾へのお問合せはこちらまで


<第4期寺島実郎戦略経営塾・第4回講義>

     第1部講師 :澤田秀雄 氏(株式会社エイチ・アイ・エス 会長/ハウステンボス株式会社 社長)
     第2部講師 : 寺島実郎 塾長
      2
015年2月24日(火) 会場:寺島文庫ビル

 
 
 
2015年2月24日(火)、寺島文庫主催「第4期寺島実郎戦略経営塾(東京会場)」第4回講義が東京九段・寺島文庫ビルにて開催されました。

   第1部は、澤田秀雄様(株式会社エイチ・アイ・エス 代表取締役会長/ハウステンボス株式会社 代表取締役社長)に「夢を実現させる志と実行力」をテーマにご登壇いただきました。エイチ・アイ・エス設立の経緯や澤田様が取り組んだハウステンボス(長崎県佐世保市)の再生、これまでの取組みと今後の展開、そして、企業を経営する上で大切にすべき視点等、ご自身のご経験をもとに熱心にご講義をしていただきました。ご講義終了後は、澤田様と塾生との名刺交換等、丁寧に塾生と向き合って頂きました。

  第2部では寺島塾長が講義を行いました。冒頭では杉田玄白を論じ、17世紀オランダと向き合っていた江戸期の日本人の知性について、儒学・国学・蘭学を通じ語りました。
  次に、沖縄について深く論じられました。沖縄の歴史を知らずに今日の沖縄は認識できないと強調し、ハワイに多い沖縄の血を引く日系人の歴史や、琉球王国時代の薩摩との関係、清朝と日本に両属する特殊な関係性、ペリーの琉球来航、第二次世界大戦の

終結直前に交わされた沖縄の帰属に関するルーズベルト大統領と蒋介石の議論など、多岐に渡って考察が加えられました。また、「日本の家計消費構造の変化」を取り上げ、貧困化する日本の現状と日本人が内向き志向に陥っていることを指摘し、あらゆる観点から日本経済の現状に迫りました。
 最後に、真の成長戦略を改めて問い、大中華圏を視野に入れつつ日本が観光立国として成り立つための構想について述べました。
 講義後は、文庫Caféみねるばの森にて寺島塾長を交えた懇親会が開催され、塾生は活発な意見交換を行いました。

 

 

全国戦略経営塾 - 世界観、歴史観の深化

     第1部講師 : 平岡 昇修 先生(東大寺執事長 / 東大寺大仏殿院主)
     第2部講師 : 寺島実郎 塾長
    
 2015年4月13日(月) 会場:奈良東大寺総合文化センター

 
 2015年4月13日(月)、奈良・東大寺にて全国戦略経営塾が開催されました。関西の古刹にて開催する全国戦略経営塾は、京都の高台寺、奈良の薬師寺に続き今回で3回目を数えます。

  開会挨拶の後、平岡昇修先生(東大寺執事長・大仏殿院主)、東大寺関係者のご協力による大仏殿の特別拝観が実現しました。大仏殿では、平岡先生、狭川光俊先生(大仏殿副院主)よりご説明を頂きながら、大仏が体現する宗教観と悠久の歴史に触れる貴重な機会を提供頂きました。その後、東大寺総合文化センターを会場に、平岡先生よりご講義をいただきました。テーマは「江戸時代の大仏再建物語」であり、創建から二度にわたり消失した大仏殿復興に全霊を注いだ公慶上人が取り上げられました。

 
  続いて、寺島塾長が講義を行いました。冒頭、寺島塾長は学生時代、平岡昇修先生のお父上である平岡定海先生との東大寺三月堂での出会いなど、平岡先生との数々のご縁が今回の東大寺での全国戦略経営塾に繋がったことを紹介しました。講義では、商社マンとして世界を動く中で出会った鈴木大拙の書物、東洋と西洋の価値観の違い、仏教の思想、そして生命科学の最先端の研究などに触れつつ、被写界深度をできる限り深くとって現代を捉える意義を論じました。



 講義後の懇親会では、平岡先生や寺島塾長参加のもと、和やかな雰囲気の中で全国の塾生による相互交流が活発に行われました。戦略経営塾が目指す経営の価値基軸、時代認識や歴史観の構築、さらには塾生間のネットワーク構築とシナジー効果の創出という理念に向けて大きく前進した一日となりました。

<平岡昇修先生の特別講話>
(奈良県「巡る奈良」ウェブサイト)
http://www3.pref.nara.jp/miryoku/megurunara/inori/special-interview01/

 

<第4期寺島実郎戦略経営塾・第3回講義/全国戦略経営塾(東京、広島、北海道、三重)>

     第1部講師 : 米倉誠一郎 氏(一橋大学イノベーション研究センター教授)
     第2部講師 : 前田泰宏 氏(経済産業省 大臣官房政策評価広報課長)
     第3部講師 : 寺島実郎 塾長
     2014年12月16日(火) 会場:九段ホテルグランドパレス

 

 2014年12月16日(火)、寺島文庫主催の全国戦略経営塾(寺島実郎戦略経営塾(東京・広島)、北海道次世代戦略経営塾、MIE戦略経営塾の合同)が、東京九段・ホテルグランドパレスで開催されました。

 第1部講義では米倉誠一郎氏(一橋大学イノベーション研究センター教授)が、「イノベーションの類型から今求められる日本企業の自己変革」をテーマに、第2部講講義では、前田泰宏氏(経済産業省 大臣官房政策評価広報課長)が、「2020オリンピック・パラリンピック東京大会で実現すべき理念」をテーマに講義しました。前田氏は内閣官房2020オリンピック・パラリンピック東京大会推進室参事官も兼務されております。 

 第3部に寺島塾長が登壇しました。冒頭、英『エコノミスト』誌が毎年末に発表する世界展望に言及し、本誌は、2013年は米中関係、2014年はロシアが世界を動かす要素と指摘し、2015年に関しては国際社会の無秩序やリーダーシップの欠落により、世界が複雑かつ混沌化すると予測しました。これを受け、塾長は「すべての当事者が不機嫌で不安な時代」になると語り、加えて、「全員参加型秩序」がさらに進展する来年は、ビジョンや構想がない国は劣化するとして、筋道を立てて相手を説得する力が求められていると説きました。次に、アメリカで進行する化石燃料革命と次世代ICTファクターの内実を最新の米国視察から論じ、流通革命の可能性など、ビックデータがもたらす将来像を見通した戦略の必要性を訴えました。
 
 後半は、エネルギーと食糧を海外に依存する日本の弱みを指摘し、これらの自給率を高める成長戦略を述べました。さらには日産が対米輸出車を生産する釜山ルノー・サムソン工場を例に挙げ、円安誘導が必ずしも輸出産業の活性化には寄与しないこと、自動車産業への過剰依存を超えた新たなプロダクトサイクルの創出と脱工業生産力モデルとして真の統合型リゾート(IR)の構想を描く意義を塾生と共有し、講義を終えました。

 その後、懇親会では4会場の塾生が交流しました。志を同じくする全国の約150名の塾生が積極的にネットワークを構築し、シナジーを創出することは、寺島塾長が掲げる塾の理念です。当日はこの実現に向けて大きな前進が見られました。

 

 

<第3期寺島実郎戦略経営塾・第5回講義(東京会場)>

     第1部講師 : 似鳥昭雄 氏(株式会社ニトリホールディングス 代表取締役社長)
     第2部講師 : 寺島 実郎 塾長
         2014年4月22日(火) 会場:寺島文庫ビル

 

 2014年4月22日(火)、第3期寺島実郎戦略経営塾(東京会場)第5回講義を寺島文庫ビル(東京会場)にて開催しました。第1部では、株式会社ニトリホールディングス代表取締役社長の似鳥昭雄氏を講師に迎え、「2032年への挑戦〜ロマンは国境を越える〜」と題して、ご自身の経営哲学について熱のこもったご講義をしていただきました。その後は、第2部の寺島塾長講義後、1階の文庫Caféみねるばの森にて、似鳥様、寺島塾長を交えた懇親会が開催され、講師と塾生同士の交流が活発に行われました。

◆似鳥昭雄氏 (株式会社ニトリホールディングス代表取締役社長)

 「2032年への挑戦~ロマンは国境を越える~」

 若い頃にアメリカの流通業の実態を目の当たりにしたことで、長期計画の重要性を実感した。そして、60年計画の策定に至った。会社の成長・継続には、成長に応じた「ヒト」「モノ」「システム」の革新を図る準備が、あらかじめ必要だからである。

 問題解決の具体的手法は、日々の「観察・分析・判断」を「改革」につなげることである。世界競争の中で事業展開を図るには、週単位でのマネジメントにより観察・分析・判断を積み重ね、スピード感をもって改善・改革を実行しなければならない。この改革を実行する役割を求められるのがスペシャリストである。社員のキャリアに応じて必要な技術や自己育成のテーマを明確化し、達成レベルを明示することでシステム的な人材育成に力を入れてきた。

 経営者として成功するための原則は、「ロマン(大志)」を抱くことであり、さらにそれを実現するための「ビジョン(長期目標)」を描き、「意欲」「執念」「好奇心」を強く持って目標に向かうことである。こうしたことを念頭におきつつ、社員間の競争を促し自己成長につながるような教育を行うとともに、経営者自らが前線に立って社員と目的や目標を共有することが非常に重要である。

 

◆寺島塾長

■明治初期、外国人が支配していた日本の貿易を日本人の手に取り戻す気概を抱く益田孝は、三井物産を創設した。そして、物価をはじめ世界の動向を伝える情報チャンネルの必要性を痛感し、日本経済新聞の前身である『中外物価情報』を創刊した。また、戦後、GHQにより解散させられた三井物産の再生に力を尽くした水上達三は、新入社員の6年間を高崎出張所で過ごした。地方の小規模店勤務という状況に水上は悲観することなく、小規模店であるが故に携わる様々な業務を積極的に学んだ。また、北京で終戦を迎えた水上は、短波放送の受信機を手に入れ、各地の短波放送を受信して、敗戦後の日本に関する正確な情報を得ようとした。
 この2人に共通することは「情報感度」の鋭さであり、情報に対する深い問題意識である。これらは現代の経営者にも求められる要件であろう。

■昨今のウクライナ危機は日本外交に重大な決断を迫っている。対ロシア制裁を求めるアメリカと、LNGと原油の重要な供給源となったロシアとの間で「股割き」状態に陥っているからである。アメリカは、エネルギー制裁こそがロシアを抑え込む有効な手段と考えている。この米ロ関係に加えて、中国の動向も無視できない。さらには集団的自衛権を巡り、日本と米中ロ各国との関係はより複雑となった。状況は刻々と変化しており、しばらく予断を許さない。

 

<第3期寺島実郎戦略経営塾・第4回講義(東京・広島合同開催)>
     第1部講師 : 山田法胤 先生(薬師寺管主)
     第2部講師 : 寺島 実郎 塾長
         2014年2月24日(月) 会場:奈良薬師寺まほろば会館

 

 2月24日(月)、奈良薬師寺(会場:薬師寺まほろば会館)にて、東京会場・広島会場の塾生にご参加いただき、合同開催となる第4回講義を開講しました。今回は、薬師寺関係者のご協力のもと、寺島塾長が「薬師寺21世紀まほろば塾推進の会」理事を務めているご縁もあり、会場を古都奈良に移し、ユネスコ世界遺産にも登録されている薬師寺にて開講させていただくこととなりました。
 講義前には、薬師寺執事の大谷徹奘先生のご案内による薬師寺特別拝観が行われ、薬師寺、奈良、日本の歴史、さらにはユーラシア大陸と日本との地域的・歴史的相関などに向き合い、歴史観・宗教観を再構築する機会をいただきました。また、講義後には薬師寺内にて、山田法胤先生や特別ゲストの方々、そして寺島塾長参加のもと、奈良の郷土料理を堪能し、和やかな雰囲気の中、懇親会が行われました。
 山田先生、寺島塾長の講義概要を下記の通り掲載します。

【山田法胤先生】

 「薬師寺21世紀まほろば塾」の「まほろば」の「ほ」とは稲穂の「穂」「秀」を意味する如く、五穀が実り人々が豊かに暮らせるような場所を「まほろば」と呼ぶ。まほろば塾には、こうした場所を広めていきたいという想いがある。

 仏教用語の「熏習」(くんじゅう)の意味は、親から子へと毎日同じことを聞き、知らず知らずのうちに考え方が伝わっていくことである。日本では家族による熏習が国づくりの基本であったが、21世紀に入り変化がみられる
 2014年を予測する場合、同じ干支であった60年前の日本の状況を考えると良い。1954年はビキニ環礁での水爆実験によって、第五福竜丸が被ばく、世界初のアメリカ原子力潜水艦ノーチラス号の進水など、福島第一原子力発電所の汚染水が海に流れ込んでいる現在と似ている。警察予備隊が保安隊を経て自衛隊に改組されたのも60年前であり、安倍政権の方向性を考える上でも示唆的である。現在の日本は課題が山積しており、2014年は特に慎重に考えることが必要である。
 薬師寺を整備した持統天皇は、伊勢神宮の式年遷宮をはじめた。現代も受け継がれているこの式年遷宮は、技術や伝統が守られてきた証であり、非常に貴重である。また、聖武天皇は、日本各地に国分寺を建立し、さらには東大寺の大仏も造営した。これらの行いは、仏の慈悲にすがり、人々が幸せになるような政治を実現する王のあり方を説いたお経「金光明最勝王経」の「護国安民」思想に基づく国づくりの実施であった。この視点から現代日本の国や社会を考えると、疑問を感じざるを得ない。
 佛陀は「人間とは何か」「人間とは何者か」という問いを深く探求した。現代社会は科学の価値が強調され、経済成長や合理主義が重んじられるが、佛陀からみると科学者も等しく「凡夫(愚者)」である。人間が作り出した文明が自然破壊を引き起こしていることを踏まえても、改めて人間とは何者かを探究しなければならない。
 薬師寺の金堂や西塔は、お写経の納経供養料により復興した。納経は、高田好胤管長以来、40年近く行っている。つまり、薬師寺の経営戦略は、「こつこつ、こつこつ」と行うことに尽きる。

■山田法胤先生、大谷徹奘先生のプロフィールなどは、奈良薬師寺公式ウェブサイトをご覧ください。(http://nara-yakushiji.com/)

■大谷徹奘先生は、多摩大学寺島実郎監修リレー講座第9回講義(6月19日(木))に登壇されます。詳しくは、「多摩大学リレー講座」ウェブサイトをご覧ください。 (http://www.relay-kouza.net/


【寺島塾長】

 高校時代の修学旅行で薬師寺を訪れた際に見かけた高田好胤先生の柔らかな雰囲気に惹かれたことが、現在でも薬師寺を訪れる理由となっている。人間とチンパンジーのDNAは、ほぼ同じである。また、5300年前のアイスマンと現代人に大きな差異はない。ここから、人間の本質、歴史の進歩とは何であるのか考えさせられる。人間は20代前に遡ると209.7万人もの直系の先祖がいることから、「純粋日本人」など存在せず、自分にユーラシア大陸の血が流れていると自覚すれば「プチ・ナショナリズム」の愚かさが分かるだろう。           
 以上のように、世界を国や時代ごとに細分化せず、人類誕生から今日に至る世界中の歴史を俯瞰し、各地域や時代の相関関係を重視する「グローバル・ヒストリー」の視点は、現在の日本の立場を考える上で重要である。 
 冷戦が終わり資本主義が勝利したと言われているが、実体経済を遥かに上回るマネーゲームの風潮が世界を席巻している。この点からも、歴史の進歩とは何なのかを考えさせられる。空海や親鸞の分析を通じて考えることは、思想も哲学も宗教も存在しない日本であってはならないということであり、社会科学者の立場から、今後も宗教について考えていきたい。

 

<第3期寺島実郎戦略経営塾・第3回講義(東京・広島合同開催)>
     第1部講師 : 関 満博 先生(一橋大学 名誉教授/明星大学 経済学部 教授)
     第2部講師 : 寺島 実郎 塾長
         2013年12月9日(月) 会場:ホテルグランドパレス

 
 2013年12月9日(月)、ホテルグランドパレス(東京都千代田区)を会場に、第3期寺島実郎戦略経営塾第3回講義を東京会場及び、2013年8月新設の広島会場の塾生との合同にて開催しました。

 今回は第1部を地域産業論・中小企業論がご専門の関満博先生に登壇頂き、日本から東アジアの農山漁村までを視野に入れた数多くのフィールドワークを踏まえたご講義を頂きました。特に中国をはじめとするアジア諸国に進出した日本企業が台湾・韓国企業と比べて劣勢であることを指摘、その主な原因に、日本国内の地方工場(つまり、サラリーマン工場長)が中国、アジア諸国へ「平行移動」したに過ぎず、権限を持ち意思決定が早い人材が現地に駐在していないことを取り上げました。さらに、日本国内では前例の無い新たなビジネスチャンスを現地で発見し、意思決定権限を有する現地の人材による素早い判断で新規事業を確立させた数少ない日本企業の成功事例についても触れました。
 第2部は寺島塾長が登壇し、講義日の数日前まで滞在していた欧州出張報告を踏まえた「2014年への視点」として、特に米国から見た北東アジアの分断統治的状況、日本のエネルギー戦略におけるロシアファクターの存在感、変わらない外資依存のアベノミクスの本質と企業経営への影響、そして自身が関わる産官学プロジェクトを交えた真の成長戦略のあり方を語りました。最後に、企業経営における経営者の価値基軸、思想、どういう時代を創っていくのかという構想力、そして、構想を実現するための実行力の重要性を改めて語り講義を締め括りました。
 懇親会では、寺島塾長が連携を深めているゲストも参加し、本塾の目的の一つでもある「ネットワークの構築」を実現すべく活発な交流が行われました。

■関 満博 先生 プロフィール
 一橋大学 名誉教授/明星大学 経済学部 教授
 
 1948年富山県生まれ。成城大学大学院博士課程修了。専修大学、一橋大学大学院教授を経て、2011年より現職。専門は地域産業論、中小企業論。日本から東アジアの農山漁村までを視野に入れ、フィールドワークを軸に、地域が豊かであるためのあり方を模索している。2011年3月11日の東日本大震災時には、岩手県釜石市で被災し、以後、被災地の産業復興支援に取り組んでいる。著書に、『阪神復興と地域産業』、『東日本大震災と地域産業復興Ⅰ,Ⅱ』(新評論)、『地域を豊かにする働き方』(ちくま新書)等。


<第2期寺島実郎戦略経営塾・第5回講義>
         第1部講師: 財部 誠一 先生(経済ジャーナリスト)
     第2部講師: 寺島 実郎 塾長
         2013年5月20日(月) 会場:寺島文庫ビル

 5月20日(月)、寺島文庫ビルを会場に、第2期寺島実郎戦略経営塾第5回講義を開催しました。今回は、特別講師としてお招きした経済ジャーナリストの財部誠一氏と寺島塾長が登壇しました。
 あらゆる経営現場をフィールドワークし、多くの経営者と向き合ってこられた財部氏より、「アベノミクスの真贋~激動する経営の現場~」をテーマにご講義頂きました。予定時間を超える質疑応答も行われ、財部氏と塾生の活発な意見交換がなされました。これまでにも財部氏には、寺島塾長監修の長崎大学リレー講座や多摩大学リレー講座にもご登壇いただくなど連携を深めております。

 寺島塾長の講義は、アベノミクスの将来を楽観視できないとしてその論拠を論じることから始まりました。株価の上昇は「売り抜く資本主義」に則る外国人投資家の買い越しが主要因であり、2部上場株やベンチャ ー企業株にはその投資が向かっていないと指摘しました。現在の株高は資産家と企業業績にはプラスであるが、勤労者家計が受ける恩恵は乏しく、物価高騰や消費税増税に耐えられる所得増加は期待できない構造にあるとして、成長戦略の実体化が重要と強調しました。そして、単なる新自由主義への回帰では「格差」と「貧困」の顕在化を導くと警鐘を鳴らし、塾生との問題意識の共有を図りました。
 次に直近5月のアメリカ出張報告を述べました。アメリカの要人は、近年の日本と近隣諸国との摩擦が、アメリカの国益にも影響を及ぼすと考えていること、「日本のイスラエル化」(日本の右傾化)の先には、アメリカの占領政策や戦後秩序の否定まで至るのではないかと危惧する声があることを紹介しました。そして、日本人は矮小な「プチ・ナショナリズム症候群」に陥ることなく、より大きな愛国心の在り方を考えるべきだと提言しました。
 講義終了後は、寺島文庫ビル1階の文庫Caféみねるばの森にて寺島塾長を交えた懇親会が開催され、各経営者が抱えている経営課題を共有し和やかに終了しました。

■財部誠一氏 プロフィール
慶應義塾大学法学部卒業後、野村證券に入社。同社退社後、3年間の出版社勤務を経てフリーランスジャーナリストに。金融、経済誌に多く寄稿し、気鋭のジャーナリストとして期待される。BS日テレ「財部ビジネス研究所 」(日曜日あさ9:00~)、テレビ朝日「報道ステーション」などTVやラジオでも広く活躍中。また、政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」を主宰し、「財政均衡法」などの各種の政策提言を行っている。


<第2期寺島実郎戦略経営塾・第2回講義>
         第1部講師: 寺前浄因 先生(高台寺執事/岡林院・月真院住職)
     第2部講師: 寺島 実郎 塾長
         2012年11月27日(火) 会場:高台寺 月真院
                                      
 
2012年11月27日(火)、紅葉が見ごろの秋の京都にて本塾第2期第2回講義が開催されました。今回は、豊臣秀吉の妻ねねの菩提寺である高台寺月真院を会場とさせていただき、第1部に寺前浄因氏(高台寺執事/岡林院・月真院住職)、第2部に寺島塾長が講義しました。
第1部では寺前執事より、仏教の本質、仏教界の現状、高台寺の拝観事業、寺院運営と会社経営の関連性等について講義をいただき、第2部では寺島塾長より、寺前執事、高台寺との縁が紹介され、会場となった高台寺月真院の歴史性(水戸の尊王攘夷思想を持った伊東甲子太郎(かしたろう)及び15人の新撰組脱退者で組織された高台寺党の本拠)、寺島塾長の歴史観、宗教観等が語られました。さらに、寺島塾長は、石橋湛山賞を受賞した『新経済主義宣言』(新潮社・1994年)で論じていることとして、議員定数、議員に係るコストの削減を通じた政治の極小化が究極の政治改革であること、また、金融資本主義の肥大化(マネーゲーム)の末路について参加した塾生と共有しました。
講義後には高台寺茶寮にて、寺島塾長、寺前執事、そして塾生同士の活発な意見交換・懇親会が行われ、京都での講義が終了しました。

※ 寺前執事は外国人、留学生を招いた禅の普及などに努めています。詳細については、高台寺公式サイトhttp://www.kodaiji.com/index.html をご覧ください。