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   ~少数精鋭で時代を考え、あらゆる変化に主体的に行動する経営者の育成を目指して~

  寺島実郎戦略経営塾は、寺島文庫を基点に中堅企業経営者、次世代経営者の育成と相互連携を通じた日本の産業力強化を主な目的として、2011年に誕生しました。
   本塾は、①経済・産業等の在るべき姿といった思想の探求、②各経営者の経営の基軸を踏み固めるための世界観、歴史観の深化、③寺島塾長が参画する産官学各界の各種活動との連携による未来志向の問題意識の共有、④塾生の主体的な参画を通じた塾生間のシナジーの創出を実現する場として着実に進化しております。
   また、昨今では各地域における経営者育成を通じ、地方創生に向けた取り組みへも参画しております。この活動を、日本経済の現場を担う経営者の志の高いネットワークとして、大きな運動体に成長させていきたいと考えています。


 ☆「寺島実郎の未来先見塾-時代認識の副読本」(毎週金曜日よる8時59分よりBS11にて放送)へ、
  戦略経営塾塾生がご出演されました

  本塾の様子も紹介されておりますので、下記リンクよりご視聴ください。


  <2015年9月11日(金)放送>
  http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46126

 

◇寺島実郎戦略経営塾へのお問合せはこちらまで


<第3期寺島実郎戦略経営塾・第4回講義(東京・広島合同開催)>
     第1部講師 : 山田法胤 先生(薬師寺管主)
     第2部講師 : 寺島 実郎 塾長
         2014年2月24日(月) 会場:奈良薬師寺まほろば会館

 

 2月24日(月)、奈良薬師寺(会場:薬師寺まほろば会館)にて、東京会場・広島会場の塾生にご参加いただき、合同開催となる第4回講義を開講しました。今回は、薬師寺関係者のご協力のもと、寺島塾長が「薬師寺21世紀まほろば塾推進の会」理事を務めているご縁もあり、会場を古都奈良に移し、ユネスコ世界遺産にも登録されている薬師寺にて開講させていただくこととなりました。
 講義前には、薬師寺執事の大谷徹奘先生のご案内による薬師寺特別拝観が行われ、薬師寺、奈良、日本の歴史、さらにはユーラシア大陸と日本との地域的・歴史的相関などに向き合い、歴史観・宗教観を再構築する機会をいただきました。また、講義後には薬師寺内にて、山田法胤先生や特別ゲストの方々、そして寺島塾長参加のもと、奈良の郷土料理を堪能し、和やかな雰囲気の中、懇親会が行われました。
 山田先生、寺島塾長の講義概要を下記の通り掲載します。

【山田法胤先生】

 「薬師寺21世紀まほろば塾」の「まほろば」の「ほ」とは稲穂の「穂」「秀」を意味する如く、五穀が実り人々が豊かに暮らせるような場所を「まほろば」と呼ぶ。まほろば塾には、こうした場所を広めていきたいという想いがある。

 仏教用語の「熏習」(くんじゅう)の意味は、親から子へと毎日同じことを聞き、知らず知らずのうちに考え方が伝わっていくことである。日本では家族による熏習が国づくりの基本であったが、21世紀に入り変化がみられる
 2014年を予測する場合、同じ干支であった60年前の日本の状況を考えると良い。1954年はビキニ環礁での水爆実験によって、第五福竜丸が被ばく、世界初のアメリカ原子力潜水艦ノーチラス号の進水など、福島第一原子力発電所の汚染水が海に流れ込んでいる現在と似ている。警察予備隊が保安隊を経て自衛隊に改組されたのも60年前であり、安倍政権の方向性を考える上でも示唆的である。現在の日本は課題が山積しており、2014年は特に慎重に考えることが必要である。
 薬師寺を整備した持統天皇は、伊勢神宮の式年遷宮をはじめた。現代も受け継がれているこの式年遷宮は、技術や伝統が守られてきた証であり、非常に貴重である。また、聖武天皇は、日本各地に国分寺を建立し、さらには東大寺の大仏も造営した。これらの行いは、仏の慈悲にすがり、人々が幸せになるような政治を実現する王のあり方を説いたお経「金光明最勝王経」の「護国安民」思想に基づく国づくりの実施であった。この視点から現代日本の国や社会を考えると、疑問を感じざるを得ない。
 佛陀は「人間とは何か」「人間とは何者か」という問いを深く探求した。現代社会は科学の価値が強調され、経済成長や合理主義が重んじられるが、佛陀からみると科学者も等しく「凡夫(愚者)」である。人間が作り出した文明が自然破壊を引き起こしていることを踏まえても、改めて人間とは何者かを探究しなければならない。
 薬師寺の金堂や西塔は、お写経の納経供養料により復興した。納経は、高田好胤管長以来、40年近く行っている。つまり、薬師寺の経営戦略は、「こつこつ、こつこつ」と行うことに尽きる。

■山田法胤先生、大谷徹奘先生のプロフィールなどは、奈良薬師寺公式ウェブサイトをご覧ください。(http://nara-yakushiji.com/)

■大谷徹奘先生は、多摩大学寺島実郎監修リレー講座第9回講義(6月19日(木))に登壇されます。詳しくは、「多摩大学リレー講座」ウェブサイトをご覧ください。 (http://www.relay-kouza.net/


【寺島塾長】

 高校時代の修学旅行で薬師寺を訪れた際に見かけた高田好胤先生の柔らかな雰囲気に惹かれたことが、現在でも薬師寺を訪れる理由となっている。人間とチンパンジーのDNAは、ほぼ同じである。また、5300年前のアイスマンと現代人に大きな差異はない。ここから、人間の本質、歴史の進歩とは何であるのか考えさせられる。人間は20代前に遡ると209.7万人もの直系の先祖がいることから、「純粋日本人」など存在せず、自分にユーラシア大陸の血が流れていると自覚すれば「プチ・ナショナリズム」の愚かさが分かるだろう。           
 以上のように、世界を国や時代ごとに細分化せず、人類誕生から今日に至る世界中の歴史を俯瞰し、各地域や時代の相関関係を重視する「グローバル・ヒストリー」の視点は、現在の日本の立場を考える上で重要である。 
 冷戦が終わり資本主義が勝利したと言われているが、実体経済を遥かに上回るマネーゲームの風潮が世界を席巻している。この点からも、歴史の進歩とは何なのかを考えさせられる。空海や親鸞の分析を通じて考えることは、思想も哲学も宗教も存在しない日本であってはならないということであり、社会科学者の立場から、今後も宗教について考えていきたい。