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2014年第46号より2013年第32号より

【日本食・食文化魅力発信プロジェクト」 第2回検討会】

 
 2014年10月8日(水)、日本総合研究所が委託研究として実施する「日本食・食文化魅力発信プロジェクト」第2回検討会が農林水産省食料産業局にて開催されました。これまでの検討会・分科会における委員の指摘事項を踏まえ、「日本食・食文化の海外普及戦略(草稿案)」について活発な意見交換が行われました。

 検討会の座長である寺島は、「日本食・食文化」の教育・検定認定制度を確立する上で、企業・団体・政府間での連携が必要不可欠であり、既設の制度・組織を整理し付加価値をつけていく必要があると論じました。また、新たに日本食の品質を担保する制度設計や認定制度の確立も必要であると指摘しました。
 次に統合型リゾート(IR)についても言及し、フードツーリズムにさらなる付加価値をつけるためには、真の統合型リゾート(IR)を実現する構想力が必要であるとして、観光立国のモデルとして高付加価値を創出しているシンガポールの事例に加えて、企業の最先端技術の視察等を実施するインダストリアルツーリズムがハイエンドの観光客を惹きつける装置になりうる点を取り上げました。 
 さらに「脱工業生産力モデル」を構築していく中で、サービス産業を成長させるためのプロジェクトエンジニアリングが必要であると強調しました。

 
◆一般財団法人日本総合研究所の主な活動内容については、下記ウェブサイトをご覧ください。

  http://www.jri.or.jp/research/

2014年第45号より2013年第32号より

【北海道研究会(第2回)】


 2014年9月11日(木)、文庫Caféみねるばの森にて、6月に発足した寺島文庫塾北海道研究会の第2回研究会が開催されました。今回は、日本ユニシス株式会社執行役員で前三井物産株式会社北海道支社長の角田道彦氏を講師にお招きし、「ICTが拓く北海道の未来」をテーマに講義を行っていただきました。
 角田氏は、北海道の未来について、人口が減少していく中、超長期的には泊原発も無くなり、エネルギー面についての懸念はあるが、ICTは北海道の津々浦々まで繋がり、北海道新幹線は札幌まで延伸されるなど明るい点もあると指摘しました。また、依然として日本の食・エネルギー・水を支え続ける北海道は、世界での認知度も高まりつつあり、真のIR(統合型リゾート)という観点から国際観光拠点になるであろうと語りました。
 さらに角田氏は、北海道はビジネスやR&D、イノベーションの拠点として、世界の企業経営者や技術者・研究者・クリエーター、そしてアーティストの活動拠点、知的創造の集積基地となるべきであり、また「スーパー・ナチュラル・リアル・エリア」として自然を徹底的に守ることも大切であると北海道の将来像を述べました。
 講義後、参加者との質疑応答において活発な議論が行われ、盛況のうちに閉会いたしました。

 

2014年第44号より2013年第32号より

【北海道次世代戦略経営塾(第2回)】

 
 2014年7月29日(火)、北海道経済センターにて北海道次世代戦略経営塾(第2回)が開催され、元グーグル日本法人名誉会長の村上憲郎氏(村上憲郎事務所代表)が「ウエアラブルとO2O(Offline to Online ) が切り拓くICTの新地平」をテーマに講義されました。

 

(講義概要)
 2018年には世界のIOT機器台数が80億台にのぼると予測されています。IOTとは「Internet Of Things」の頭文字を取った言葉であり、日本語では「モノのインターネット」と表現されています。これまでインターネットは、メール、Facebook、Twitterなど主にヒトとヒトとのコミュニケーションに使われてきました。村上氏は、従来のPCやスマートフォンだけではなく、今後は、スマート腕時計やスマートメガネなどのウエアラブル端末(身につけて持ち歩くことができる情報端末)、さらには家電、電力計等がインターネットに接続することにより、ヒトとモノ、モノとモノが通信し、新たな価値が創出されていく可能性を示しました。このような進化が個々のビジネス現場に大きな影響をもたらす時代がすぐそこにまで来ているのです。
 また、アップル、グーグル、アマゾンなどサイバー空間の覇者が、設計、製造、物流、決済などリアルワールドに雪崩を打つかのごとく参入している様子を紹介しました。こうした時代の潮流に取り残された感を抱く実店舗などオフライン側の経営者は、この状況をネガティブに考えるのではなく、ビッグデータ解析などオンライン側のテクノロジーを積極的に取り入れるべきと、その重要性を説きました。
 さらに村上氏は、植物工場など北海道における「スマートアグリ」の取組について、日本の食料生産の一大拠点として先頭を走って欲しいと期待を述べ講義を締めくくりました。

2014年第43号より2013年第32号より

【寺島文庫塾 北海道研究会発足】

 寺島文庫塾北海道研究会は、北海道出身者やゆかりのある方を主な対象に、寺島文庫塾の新たなクラスターとして、北海道を多角的な視野から考察・議論し、様々な課題解決や活性化に向けて研究や提言を行う場として発足しました。

 6月18日(水)には、寺島文庫ビルにて第1回研究会を開催し、北海道出身の方を中心に約30名が参加されました。冒頭、本研究会設立の目的と意義を寺島が語ったのち、株式会社カネカ代表取締役会長の菅原公一氏(北海道沼田町出身)に講義を行っていただきました。

 菅原氏からは、2009年にカネカが創立60周年を迎えたことを機に、新たな企業理念と長期経営ビジョン「KANEKA UNITED宣言」を策定し、この中で5つの“絆”(「未来をつなぐ」「世界をつなぐ」「価値をつなぐ」「革新をつなぐ」「人をつなぐ」)を掲げ、「変革」と「成長」の実現を目指していることが紹介されました。そして、「変革」と「成長」を実現するためには、常識や既成概念にとらわれず、本質を突き詰めて考えることが、現代を生きる企業人に課せられた大きな使命である等、貴重なご講義を頂きました。
 講義後は文庫Caféみねるばの森で懇親会が催され、貴重な交流の場となりました。今後、北海道研究会は年間4回程度、開催していく予定です。

■北海道新聞(6月19日付・朝刊)で寺島文庫塾北海道研究会開催の様子が紹介されました。

 

2014年第42号より2013年第32号より

【多摩大学リレー講座 寺島学長講義】

 5月29日(木)、多摩大学・多摩キャンパスにて、7年目を迎えた寺島実郎監修多摩大学リレー講座2014年春学期の第6回講義が行われ、学長の寺島が登壇しました。

【17世紀オランダからの視界―その後の進捗】
 講義冒頭、寺島は「グローバル・ヒストリー」の方法論とその有用性を語りました。グローバル・ヒストリーとは、地域史を世界史へと結びつける視点であり、現在の歴史学の主流となっています。この視点に立つと、時代と国境を超えた相関関係が浮かび上がります。その一例として多摩とロシアとの間にある歴史的経緯を紹介し、地域を掘り下げるとその歴史は世界に繋がっていることを強調することで、グローカリティの真の意味を論じました。

 次に寺島は、17世紀オランダと日本の関係に触れました。江戸期の日本は「オランダ風説書」から世界を認識していたが、多くはオランダ人と通詞のフィルターが介在した断片情報であったことや、オランダ商館長がレザノフ来航時の日露交渉に立ち会い、ロシアを排除しようとしていたなどに触れ、日本史においてオランダが持つ意味を再確認しました。
 江戸期日本と朝鮮・中国との関係も論じました。かつて自国を侵略した豊臣家を滅亡させた徳川家と友好関係を結んだ李氏朝鮮が、徳川家を滅ぼした明治政府には冷淡となり、これが日本の征韓論を招いたこと、国交なき交易・政経分離の関係を維持した中国に関しては、日本が鎖国を通じて精神的に中国から自立したことなど多くの視点が紹介されました。
 いずれも長い時間軸と大きな空間軸から過去の日本の国際関係を捉え、現在に与える意味を問う講義となりました。